2016.05.13 Friday

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


2011.06.08 Wednesday

アメリカのごみ処理費

春学期のプロジェクトで、複数の近隣自治体のごみ担当者にインタビューする機会を得た。

当地カリフォルニアでは、ごみの有料化は広く進み、日本よりもよほど高額な金額を住民が支払っている。日本の「有料袋」とは違い、住民がごみ用の「カート」を借り受け、毎月定額のレンタル料(と言うのだろうか)を支払ってごみを収集してもらう、というシステム。その額、市によって(さらに契約するカートのサイズによって)違えど、大体1ヶ月に15ドル〜40ドルくらいが相場というところ。日本では家庭の負担を月数百円以下に抑えている自治体がほとんどのはずだから、次元が違う。

ごみの分別は大体「ごみ」「資源化されるもの」「草木類」の3分別で、住民はこの3つのカートを借り受ける。有料なのは「ごみ」のカートのみで、あとの2つのカートは無料。以前書いたとおり、「資源化されるもの」のカートには、紙も缶もびんもすべてごた混ぜにして入れる。この方式は、リサイクル物の品質を落とすので賛否両論だけれど(きちんとした分別に慣れた日本人には衝撃的)、文化も教育レベルも雑多なアメリカでは、このくらいシンプルでないと分別が守られないとのこと。

調べを進める中で知ったのは、当地カリフォルニア州アラメダ郡では、ごみ行政はまったく自治体の財政を圧迫していないという事実。「ごみ=金食い虫」というイメージの日本から来た自分としては、耳を疑うような事実だった。ごみの収集と処理は、ほぼ完全に民間に委託(というか丸投げ)されている。外部委託は日本でも徐々に進みつつあるけれど、こちらは更にその上を行き、市民が収集業者と直接契約し、カート代を払ってごみを収集してもらう。収集業者も、「収集して終わり」ではなく、市民から支払われたカート代を元手に(?)、最終処分に至るまでの一切を、必要経費の支払いを含めてまるごと請け負う。すべての必要経費・処理経費を差し引いても、きちんと業者に利益が出るらしく、その利益の10%前後は自治体に還元される。自治体の一般会計からの支出はゼロ。自治体は、収集もせず、施設も持たない。するのは契約、啓発キャンペーン、道路清掃、プラスアルファ(ほかにも重要な仕事があったらすみません・・・)。ウェブサイトで「ごみ」と調べると、そのまま業者のサイトに飛んでしまうよう設定されている自治体のページも少なくなく、日本のごみ行政の悲哀の一端を知っている自分としては、「何て身軽なごみ行政なんだろう!」とほとんど涙が出そうになってしまった。

しかし、いくら有料カートの値段が日本よりずっと高額だからと言って、果たして一般会計支出ゼロというのはどういうことだろう。しかも当地のリサイクル率は70%。何か隠されたトリックがある気がしてならないけれど(当地のごみ処理はすべて埋立だし)、もしこれが事実なら、日本は一体全体何をやっているのだろう、という話にならざるを得ない。せっかくごみの専門組織でインターンをする夏休み。ごみ処理のフローの詳細、リサイクル率の算出方法、経費の内訳など、当地のごみ処理の実情を、いま一歩踏み込んで理解してみたいと思っている。 

2016.05.13 Friday

スポンサーサイト


 
PROFILE
CATEGORY
ARCHIVES
LINK
SEARCH
  • log-in

  • (C) 2017 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.