2016.05.13 Friday

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2013.10.16 Wednesday

卵を生めなくなった鶏〜「廃鶏」と現代の肉食

毎週食材や生活用品の一部を届けてもらっているエルコープ(生活クラブ)で、「ありがとうネおつかれさま鶏〜2年間元気な卵を生み続けてくれた鶏を最後までありがたくいただきましょう。もも肉とムネ肉のお得なセット♪」という企画があった。エルコープで扱っている良質な平飼卵を生む鶏の肉で、通常のもも肉やムネ肉よりもだいぶお買い得になっている。「これは買わねば」とさっそく注文してみた。

エルコープ(生活クラブ)はこうした主婦感覚の教育的取り組みが充実しているのがいちばんの魅力。以前にも「鶏はもも肉だけでできているのではありません!もも肉ばかり注文せずに、砂肝も、手羽も、ムネも、バランスよく注文しましょう♪」という注意書きに「そうかそうか」と思わされたし、豚肉も「いろいろな部位の薄切り肉ミックス〜いろいろな食感がたのしめます♪」というセットがあったりして、肉を注文する者としての心構えを鍛えてくれる。

届いた「おつかれさま鶏」は、さっそくゆで鶏にしてスープをとり、身の部分はから揚げにしてみた。「卵を生まなくなった鶏」だから、きっと硬い肉なのだろうと想像してはいたけれど、その想像をさらに上回る硬さだった。普段食べている肉は何なんだろうと思わされる硬さに困惑した。それでやっと、卵を生まされる鶏の信じられない運命をインターネットで調べてみようという気になったのだ。
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2013.07.01 Monday

環境政策の目指すもの
〜ゼロ・ウェイストという選択

町役場でごみ担当をした数年間は、本当にたのしかった。もちろん嫌なことは数えきれないほどあったけれど、やりがいの方が遥かに上回っていた。新首長の政策転換により、わが町はゼロ・ウェイスト(=ごみゼロ)という、世界でもっとも大胆ですばらしいゴールに挑戦することになったのだ。まさか、小さな保守的な町役場で、こんな世界レベルにリベラルなプロジェクトに携わるチャンスが訪れようとは、思ってもみなかった。

ゼロ・ウェイストがなぜすばらしいか。それはまず、誰が何と言おうとも、ごみはゼロになるのが望ましいに決まっているからだ。自分の大好きなキャッチフレーズに、「If you are not for zero waste, how much waste are you for?」というのがある(=「ゼロ・ウェイストを支持しないのなら、どの量のごみを支持するの?」)。焼却や埋め立てをやめ、生ごみや草木はきちんと土に還し、金属やガラスはリサイクルし、限りある石油などの天然資源を浪費せず、リサイクルできないものは最初から作らず、ごみができるだけ出ない社会を目指す。真に持続可能な未来を志向するなら、これこそが目指すべき道なのは分かりきっている。

しかし、そんなことが本当に可能なのか。
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2013.06.26 Wednesday

環境政策の目指すもの
〜対立構造の哀しみ

日本の地方公務員として環境政策に携わり、アメリカの大学院で環境政策を学び、さらに国際NGOで環境政策に携わり、短いながらも、自分なりにいろいろなことを感じてきた。

まず、小さな町役場にいた4年間に最初に感じたこと。それは―数えきれないほどあるけれど、敢えてひとつだけ挙げるなら―対立構造の哀しさだった。

当時の町には、エコを志向する先進的な人々が保守的な町政を糾弾する、という強い変化の波が訪れていた。「ローカルに生きてみたい」と東京の職場からまったく畑違いの地方公務員に転身した自分は、「オーガニック製品好きの、変な菜食の新人職員」として、たまたま糾弾の矛先のひとつであった廃棄物政策の担当課に配属された。
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2013.06.20 Thursday

ごみの仕事

縁あって、昨年からフィリピンに本部がある国際環境NGOで仕事をしている。廃棄物問題に特化した情報ネットワークで、もともとはごみの焼却への反対運動を軸にスタートした団体だ。

「ごみの焼却への反対運動」というと、日本人にはやや馴染みが薄く聞こえるかもしれない。日本では、どこの市町村でも大体ごみの約8割を焼却している(環境省平成23年度統計によれば、残る2割がリサイクルで、どうしようもない1.3パーセントが直接埋め立てられている)。海外ではごみの焼却は主流ではなく、「埋め立て+リサイクル」が基本だということを知っている日本人は少ない(詳しくはこちら「焼却大国日本」)。

ごみを焼却すると、高温の化学反応により、もともと存在しなかったダイオキシンなど多種多様な難分解性の猛毒物質が発生することが世界的に明らかになっている。日本はこの問題に対処するために、14年前にダイオキシン類対策特別措置法を作り、国中の焼却炉に高性能のフィルターをつけることを義務づけた。そのため、日本の市町村はごみ処理に巨額のお金をつぎ込んでいる。

日本のように巨額のお金をつぎ込める国はよいが、世界のほとんどの国にはそんな余裕はない。
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2012.03.06 Tuesday

ごみを拾って生きる人たち

エジプトで、「ごみの中に住み、ごみを拾って生きる人たちがいる」という話は、何年か前にテレビのドキュメンタリーで初めて知った。「ザバレーン」と呼ばれるキリスト教の家系で、何代にもわたって、ごみを集め、仕分けし、中から取り出したガラス瓶や缶などの有価物の売り上げで生計を立てているという。インドでも、スラムに住む大勢の女性や子供が同じような作業に従事している。エジプトのザバレーンが映画で大きく取り上げられたことで、認知が高まりつつある。

・・・そんな壮絶な現実は発展途上国だけのものかと思っていたら、何とここカリフォルニア、それもすぐ隣り町のオークランドにも厳然と存在することを知った。インターン先に誘われて見学に行った「Alliance Metals」という施設は、俗に「waste pickers」または「scavengers」と呼ばれる、ごみを拾い集める人々が、集めたごみを仕分けして、お金に代える場所だ。

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2011.11.09 Wednesday

ごみの最終処分場を見学

インターン先の紹介で、アラメダ郡に3つある最終処分場のひとつ、Altamont Landfill(アルタモント最終処分場)を見学に行った。

高速道路に乗って、車で東に1時間(ひとりでこんな遠くまで運転できるようになった自分を誇りに思う!)。

見学者は8人ほどで、普段着のおじさんやおばさんばかりだったけれど、聞いてみれば、全員サンフランシスコ市の職員やら、リサイクル企業の幹部やら、環境コンサルタントやら、そういう人ばかりだった。同時に回ったLivermoreの中継施設を案内してくれた女性も、さながらハンバーガー店の店員のような派手さ。公務員を含む仕事人がきわめて自然体なのは、こちらの文化の好きなところ。



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2011.06.24 Friday

サンフランシスコの
ゼロ・ウェイスト

インターン先の紹介で、サンフランシスコ市のゼロ・ウェイスト関連施設の一部を2日間にわたって視察させてもらった。

世界に名をはせるサンフランシスコ市のゼロ・ウェイスト。全米ナンバーワン、驚異のリサイクル率77%*。全市民・全事業者に生ごみリサイクルを義務づける世界初の条例施行。資源化事業に低所得者を多数雇用する「グリーンジョブ創出」。正直なところ、「聞こえはよいけれど、実際の分別はいい加減だし、そもそも無駄の多い社会だし、果たしてどの程度・・・」と思っていた。蓋を開けてみれば、もちろん、決してすべてが理想的なわけではないかもしれないけれど、その爽快ですらある推進力の強さには、ただただ感服するしかなかった。
*2008年。日本のリサイクル率は20%。ただし、日本とは事業系ごみの区分が異なり、建設廃材等のリサイクルも含む。

サンフランシスコ市は、2020年までの焼却・埋め立てゼロを公式な目標に掲げて、ごみの資源化減量化に取り組んでいる。2010年までの「リサイクル率75%」の目標は既にクリア。若い担当者によるプレゼンテーションは、冒頭から、ゼロ・ウェイストの本質に力強く切り込んでいく。これはサンフランシスコに限らないかもしれないけれど、とても役所の職員の言葉とは思えない。どこかの先進的環境団体のプレゼンと錯覚するほど。

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2011.06.16 Thursday

わが家の生ごみ処理

生ごみ処理、というと、多くの人が「興味はあるけど」、「むずかしそうだし」、「虫がコワイ」と言う。実際は、慣れてしまえば、意外に手軽で、しかも清潔で快適。わが家は4年ほど前から始めた。昨夏の渡米時には、さすがに生ごみ処理バケツまでは持参できず(当時はEM&コンポスターを使っていた)、しかも新居は庭がないので、到着後しばらくは、やむなく普通にごみに出した時期もあった。今はこの、きわめて原始的な「植木鉢方式」で処理している。



何の変哲もない、ただの特大サイズの植木鉢。花でも育てているように見せかけて、実は生ごみ処理専用。生ごみ処理の基本は「土に埋める」こと。庭がなくても、こうして鉢に埋めさえすれば、微生物がきちんと分解して土にしてくれる。手順はしごく簡単。

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2011.06.11 Saturday

焼却大国、日本

インターンが始まって、毎日ごみのことばかり考えている。

世界の焼却炉の3分の2が日本にある、という衝撃的な事実を知ったのはつい数年前のこと。少しデータが古いけれど、OECDの統計によれば、焼却炉の数のトップ10は・・・

1. 日本:1,680カ所(2001年)
  ※市町村合併や広域処理の推進などで、2009年は1,243カ所まで減少
2. ドイツ:154カ所(2004年)
3. フランス:134カ所(2004年)
4. アメリカ:88カ所(2005年)
5. イギリス:55カ所(2000年)
6. イタリア:50カ所(2005年)
7. オーストラリア:45カ所(年データなし)
8. 韓国:30カ所(2002年)
9. デンマーク:29カ所(2005年)
10. スイス:29カ所(2004年)

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2011.06.08 Wednesday

アメリカのごみ処理費

春学期のプロジェクトで、複数の近隣自治体のごみ担当者にインタビューする機会を得た。

当地カリフォルニアでは、ごみの有料化は広く進み、日本よりもよほど高額な金額を住民が支払っている。日本の「有料袋」とは違い、住民がごみ用の「カート」を借り受け、毎月定額のレンタル料(と言うのだろうか)を支払ってごみを収集してもらう、というシステム。その額、市によって(さらに契約するカートのサイズによって)違えど、大体1ヶ月に15ドル〜40ドルくらいが相場というところ。日本では家庭の負担を月数百円以下に抑えている自治体がほとんどのはずだから、次元が違う。

ごみの分別は大体「ごみ」「資源化されるもの」「草木類」の3分別で、住民はこの3つのカートを借り受ける。有料なのは「ごみ」のカートのみで、あとの2つのカートは無料。以前書いたとおり、「資源化されるもの」のカートには、紙も缶もびんもすべてごた混ぜにして入れる。この方式は、リサイクル物の品質を落とすので賛否両論だけれど(きちんとした分別に慣れた日本人には衝撃的)、文化も教育レベルも雑多なアメリカでは、このくらいシンプルでないと分別が守られないとのこと。

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